Una Noche Más

壊れない絆ってあるよね。ただ、良識という毛布の下に隠れてるだけなんだ。もう全部忘れてるはずなのに、体ってやつは、わざとらしくも記憶のパスワードを覚えてるんだよね。そしてまた夜が来た。道徳を語るには遅すぎるし、後悔するには早すぎる。

空気は禁断と甘い危険の匂いがする。約束はまったくないが、その代わりに誠実さがあふれている。二人は、そうすべきではないことをよく知っているが、それでも構わない。なぜなら、彼らが懐かしんでいるのは過去ではなく、かつての無我夢中だった日々だからだ。結局のところ、未来を必要としない瞬間がある。彼らには、ただもう一晩だけで十分なのだ。